カジノで勝つと源泉徴収される?

 2020年代には、いよいよ日本にも政府公認のカジノができる予定だ。


 日本の所得税は、非課税と規定しない経済的利益は何でも課税対象、となっているので競馬や競輪の公営ギャンブルで勝った場合にも課税される。つまり、数年後にできるであろう、日本政府公認のカジノで勝った場合にも所得税の課税対象となる予定だ。


 そんなカジノでの収入について今日一つ面白い記事をみかけた。共同通信の「カジノ所得に源泉徴収へ」によれば、政府は、外国人がカジノでもうけた場合には、場内でのチップの購入代金と、退場時に換金した払戻金の差額を対象として、源泉徴収する予定らしい。令和二年度の税制改正大綱に方向性を盛り込み、翌年度以降の税制改正で実現を目指すとのことだ。


 記事では、訪日外国人の源泉徴収にしか言及していないが、日本人も源泉徴収の対象になるか否かにかかわらず、課税の対象とはなる。利用客がカジノで使うチップの購入額や、勝ち負けを記録するよう事業者に義務付けることも検討、とされているのでカジノ内でのお金の流れを政府は完全に把握したい、ということだろう。


 競馬の場合、馬券の購入方法は多岐にわたり、口座を通じて買っている場合には税務署に把握され課税もされるが、現金で買っている場合には把握ができず、結果課税漏れとなっているのが現状だ。


 正直、競馬では国庫納付金として馬券の10%はまず国に納められ、JRAの利益の二分の一も、また国庫納付金として国に納められている。これだけ国庫に納めているし、公平な課税も到底実現できないのだから、もう課税はいいじゃないか、と個人的には思うがそういう話にはなっていない。


 逆にカジノでは、事業者に金銭の流れの記録を義務づけ、把握できない儲けを無くそう、そして、訪日外国人からは源泉徴収することによって納税漏れも無くそう、という方向だ。


 カジノではどれほど国庫に納付されるか知らないが、カジノでの儲けについても必ず課税するんだ、という政府の意気込みが伝わってくる記事だった。


 








 

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