振替納税・引っ越したら再度手続きが必要です。

所得税と個人消費税の納税方法の一つに振替納税があります。

事前に手続きをしておくと所得税、個人消費税を自動引き落とししてくれる、という制度です。

一度鉄続きしておけば自動引き落としなので納付忘れがない、本来の納期限(3/15や3/31)よりも納付日がゆっくりとなる、などいいことづくめです。
残高確認は必要ですし、年に一度(予定納税等ある場合には年数回)のことなのでどの口座を登録したか忘れないように、等の注意点もありますが。

個人事業主をはじめ、毎年納税が必要な方には便利な制度です。

引っ越して所轄税務署が変わったら自動引き落とししてくれません

この振替納税、所得税も個人消費税も国の税金なので、一度手続きをしたらずっと有効、と思いがちです。
引っ越したら管轄税務署はかわりますが、済んでいる自治体に納める住民税とは違い、納める先は結局同じ国ですからね。
しかし、引っ越して管轄税務署がかわった場合、実はもう一度引っ越し先の管轄税務署で手続きが必要です。

この引っ越した先での手続きはもう一度、振替納税の依頼書を提出することとなります。
新規の手続きと全く一緒です。
納税地の異動届、というものはありますが、振替納税用の引っ越し届、というようなものはいまのところありません。
マイナンバーで管理がすすめばこれも手続き不要となるかもですが。

忘れるとどうなる?

引っ越した先で振替納税の手続きを忘れてしまうと、残念ながら所得税も個人消費税も自動引き落としされません。

そうなると未納状態となってしまい、本来の納税期限、所得税は3月15日、個人消費税は3月31日から納税までの間の延滞税がかかることとなってしまいます。
予定納税の引落しがある方は4月以外にも引き落としがありますから特に注意が必要です。

延滞税は少額であれば免除規定もありますが、利率は現在、最初の2カ月は2.6%、それ以降は8.9%とかなり高いです。
手続漏れで延滞税がかかってしまった、なんていうことのないように気をつけましょう。

税務署から納付書継続依頼書がくることも

私も昨年、東京から名古屋に引っ越し所轄税務署がかわりました。

一緒に引っ越してきた妻が振替納税の手続きを過去に東京の税務署でおこなっていました。
それが、最近、名古屋の所轄税務署から妻あてに納付書送付継続依頼書が届きました。

この納付書送付継続依頼書ですが、
引っ越したら振替納税の手続きが再度必要ですよ、よかったらこの書類に印鑑おしてかえしてくれたらやっておきますよ、という趣旨の書類です。

引き落とし口座を変更したい場合は新たに手続きが必要ですが、同じ口座で継続したい場合はこの書類に印鑑をついて税務署へ提出すれば大丈夫です。
引き落とし口座を変更するつもりはなかったので、税務署へ印鑑をついて返送しておきました。

税務署は、納税地の異動届の提出がないと引っ越したという事実を把握できません。
住民票情報を共有はしていないんですね。共有して勝手にやってくれると楽なのですが。

うちの妻の場合は、昨年4月に引っ越してきて、今年の3月に還付申告を名古屋の税務署にしています。
そして最近税務署から納付書送付継続依頼書がきています。

今年3月の申告を受けて、この人は東京から引っ越してきたんだな、ということを把握。
振替納税が東京で手続きされているから引越後にはもう一度手続きがいると連絡しておこう、という流れです。

待っているだけでは税務署が親切に通知をおくってくれることはありません。
妻の場合は還付申告だったため問題ありませんでしたが、引っ越した後、最初の申告が納税という場合にはお知らせを待たずに手続きが必要です。

まとめ・手続きは納期限までにですがお早めに

確定申告分の振替納税の手続きは納税期限までに行えば、その納税期限分の所得税や個人消費税から自動引き落とし可能です。
中間や予定納税分についてはお早めに、です。
申告する際には一度納付方法についても確認しておきましょう。

前年の申告を電子申告でされている場合には振替納税手続きの有無もメッセージから確認可能です。
チェックしてみましょう。

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