アメリカでも焼酎の4合瓶、一升瓶が買えるように

焼酎といえば4合瓶(720ml)か一升瓶(1.8L)です。
それがアメリカではこれまで焼酎の4合瓶も一升瓶も販売不可でした。

そのため、日本で売っている商品をそのままアメリカに輸出することができず、専用瓶の開発から取り組む必要があります。

今はアメリカのお酒通販サイトでは焼酎の4合瓶ではなく750ml瓶が販売されています。
 よかいち麦焼酎 Yokaichi Mugi Shochu Japan

そんな状況が変わって日本の焼酎が少し輸出しやすくなりそうです。

アメリカはお酒に厳しい

自由の国といわれるアメリカですが、お酒についての規制は日本の感覚からすると信じられないくらい厳しいです。

 まず、公共の場での飲酒は不可で、お花見なんてありえません。
 浜辺でゆっくりお酒をのむとかも基本的にはできません。

 また、お酒販売自体も厳しく規制されていて販売店舗も限られています。
 さらに販売可能時間も制限されていて州によりますが会社帰りにビール買って帰ろう、ということもできません。

なんでも自由にできそうなイメージですがお酒ついてはかなり厳しく規制されています。

蒸留酒の瓶容量にも規制

そんな規制の一環からか蒸留酒の流通可能な容量も規制されています。

連邦規則集27CFR Part5.47aにて
 50ml、100ml 、200ml 、375ml 、750ml、1L、1.75L入の容器以外は米国内で流通できない、と定められています。

そのため、720mlである4合瓶も1.8Lである一升瓶もアメリカでは販売できませんでした。

令和2年末の改正により流通可能に

焼酎をはじめとした蒸留酒も輸出していきたい日本としてはアメリカにこの容量規制を見直してほしい、と働きかけていました。

その活動が実を結び、令和2年12月29日、アメリカの財務省アルコール・たばこ貿易局が連邦規則の改正を告示しています。

この規則改正により、蒸留酒について日本側が求めていた容量は全て流通可能となりました。

具体的に追加された容量は700ml、720ml、900ml、1.8Lです。

これで問題なく4合便も一升瓶もそのまま輸出可能となったわけです。

日本酒の容量は規制なし

ちなみに、日本酒の流通容量には特に規制がもうけられていないので日本の4合瓶、一升瓶共に今回の改正前からそのまま販売可能です。

それでも月桂冠の1.5L瓶なんかが売っているみたいですが。
 GekkeikanSake1.5L

日本では売っているのみたことない容量ですね。

やはりアメリカでは一升より1.5Lの方が馴染みがあるんでしょう。

ワインは容量規制あり

ワインも流通可能な容器の容量規制が設けられています。

ワインの場合は、
3L、1.5L、1L、750ml、500ml、375ml、187ml、100ml、50ml
入りの容器以外は米国内で流通できない、とされています。

ワインは750ml瓶が主ですから特に困りませんね。

それでも、ワインも720ml瓶や1.8L瓶等も流通可能となるよう働きかけているみたいです。

日本の焼酎メーケーには輸出チャンス

日本酒はアメリカでの流通に容量規制がなかったおかげかこの5年で輸出額が20億円以上伸びています。
これに対して焼酎は輸出総額でも4億円弱にとどまり伸び悩んでいます。

焼酎や泡盛をアメリカに輸出しようとしても輸出専用の瓶の開発から、となってしまいかなりの障壁がありました。

それが今後は日本で主に流通している4合瓶、一升瓶をそのまま輸出することが可能となり参入障壁が相当下がったといえます。

日本ではかなり焼酎がのまれるようになりました。
日本酒の出荷量は30年前と比べ三分の一程度になってしまっていますが焼酎は1.5倍増です。
お酒の売れない時代に反して焼酎は伸びてきたともいえます。

輸出障壁が下がりましたし、輸出に参入するメーカーが増えてアメリカでも日本のような焼酎ブームを起こせるといいなと思います。

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